保育園日記

ブラックバナナ、ナド

[平成30年10月24日]

子供達の遊びを観察しながら園庭をぶらぶらしていると、2歳の女の子が走り寄ってきて言いました。

 

「バナナ。」

 

はじめ何を言っているのかピンとこなかったのですが、その子の手の中にあるものをよくよく見せてもらうと、そこには本当にバナナがありました。

 

 

黒いバナナ。黒バナナ。ブラックバナナ。

 

写真だと分かりづらいのですが、大きさこそ違いますが形はバナナそっくりです。たわわに実ったバナナの房状態。すごく小さいのでブラックミニバナナだな。いや、このサイズだとミニじゃなくてナノかな。ブラックナノバナナ。今っぽく攻めるなら「ブラックバナナ・ナノ」とか。キャッチフレーズは「これバナナなの?!黒バナナ・ナノ!」的な。売れるかな、いや、売れないか、美味しくなさそうだし………。って、どーでもいー話!

 

 

「え、すごい。どこで見つけたの? 教えて!」と頼んだら連れて行ってくれました。

 

 

そこは、カツラの木。

 

 

他の子供達が担任と一緒に夢中で拾い集めていました。みんな口々に「バナナ、バナナ。」とつぶやいています。

 

これは何なのでしょうか? 実は私も初めて見たのでした。バナナ状の房が縦に割れると、中にツブツブが入っているのが見えます。きっと種です。サヤエンドウのような感じ。それがカツラの木の根元にたくさん落ちている。ってことは…、これってカツラの実?!

 

そう思って木の枝を見上げて目を凝らしてみました。発見!葉っぱの間にまだ落ちずについている実を確認。まさしくこれはカツラの実だったのです。私が興奮していると子供達から「僕にも取ってー、私にも取ってー!」とせがまれます。地面に落ちているのよりも木についているやつの方がいいみたいです。はいはい、と探して渡してあげようとしましたがなかなか見つけることができません。もうほとんどシーズン終了という感じなのでしょう。でも、とにかくこれは素晴らしい発見。今まで気づかなくてちょっと恥ずかしいですが、嬉しいです。なんだかここからまた楽しい遊びが生まれていきそうな予感です。

 

一緒にカツラの木を見上げていた男の子がポツリ。「これ、ちょっと眩しいんだよ。ほら。」そう言ってカツラの枝葉の間から注ぐ木漏れ日を目を細めて見つめています。カツラの葉は紅葉にはまだ少し早く、下から見上げると透き通った黄緑色のさわやかな美しさです。風が吹いて枝葉が揺れると、その隙間から眩しい太陽の光がキラキラっと差し込んできます。美しくさわやかな木漏れ日を、目を細めてしばらく見つめる子供の感性とその表情の可愛らしさに、しばらくジーンときてしまう園長でした。

 

 

こちらの1歳の女の子が持っているのバナナではありません。一体何でしょう?

 

 

正解は巨大なシイタケ。ナノではなく、こっちはメガです。いや、メガよりもギガかな? ギガ・マッシュルーム…。やっぱりなんか美味しくなさそう。涙) ん?そう言えばそんな名前の食べ物が流行ってるって話を、以前テレビで見たような。あの店まだあるのかな? ……って、またまたどーでもいー話!

 

去年一昨年と子供達がコマ打ちして育ててきた原木のシイタケです。数日前からこの秋の収穫が始まりましたよ。今年はたくさん採れそうな予感です。

 

 

少し冷たくてしっとりとした感触。子供の五感を刺激してくれます。匂いも手触りも、そして表面の不思議な模様も。採れたらそのまま給食室へ運んで調理してもらい、給食で子供達が食べるのです。味わうことも五感の一つ。自然は素晴らしい刺激の宝庫です。これがまた美味しいんだな〜、ホントに!

 

 

こちらは2歳の部屋に集められたクヌギのどんぐり。昨日のミニ遠足で拾ってきたようです。クヌギのシーズンはほぼ終了ですが、現地にはまだたくさん落ちていたらしく、大量のどんぐりを目撃して興奮した子供の口から飛び出した言葉は「夢みたい!」。本当に夢のような光景だったのでしょう。(^^)

 

 

そのどんぐりで作ったパフェ。ダイナミックです。

 

 

これまた大迫力。クヌギの枝の切れっ端ですね…。これをカップに生けちゃうセンス、フリースタイル過ぎます…。(^^)

 

 

そんな2歳児は、花も大好き。

 

日常の中で様々な自然に触れながらのびのびと遊ぶ子供達。運動会が終わり、豊かな豊かな実りの秋が始まっています。

 

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