保育園日記

洗車場

[令和1年6月12日]

年長の子供達がジョーロに水を汲んで遊んでいます。水場の周りは茶色い水たまり。

 

 

ジープに乗った男の子がそのそばをグルグル走り回りながら、茶色い水たまりに車を突っ込んで遊んでいます。

 

 

しばらくすると、その彼の車のタイヤに水をかけてきれいする作業が始まりました。

 

 

僕のもきれいにしてよ。と言って、

 

 

続々と車両が集まってきます。「ここはどうする?」「うん、お願い。」などと声をかけあいながら、タイヤだけでなく車体の色々なところに水をかけてきれいにしていきます。「わぁ、きれいになった!」と、乗ってる方も水をかけてる方も満足そう。まるで大人気の洗車場です。

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

そんな遊びの様子をしばらく眺めていたのですが、何しろ水をジャブジャブ使っているのと、車両にあまり水をかけて欲しくなかったのとで、そろそろかなと思って声をかけました。

 

私:「この車さ、あんまり水をかけるとサビちゃうから、そろそろやめにして欲しいな。」

子供:「サビちゃうって?」

私:「サビって知らないか?」

子供:「うん。」

 

そこで、すぐそばにあった別の錆びた車両を見せて説明しました。

 

「ほら見て、ここ茶色くなってるでしょ。これがサビだよ。お水に濡れるとこうなっちゃうんだよ。これがどんどんひどくなると、ボロボロになって壊れちゃうんだよ。」

 

するとその子がポツリと言いました。

 

「僕のおうちの自転車もね、錆びてるよ。」

 

素晴らしいです。学びましたね、言葉を一つ。これが「錆びる」ってことなんだ、それならうちの自転車もおんなじだ、と頭の中で結びつけて考えることができたわけです。そして錆びると壊れちゃう、ということも知ってくれたと思います。

 

洗車場。面白い遊びでしたが、これをしょっちゅうやられても困ります。笑)ふと、今度は本当の洗車を教えられたらいいなと思いました。固絞りの雑巾で車両を丁寧に拭きあげる洗車。自宅の自転車や車だって自分で洗うと全然違いますよね。車両のコンディションを意識するようになりますし、一層愛着がわいて大切にする気持ちが大きくなります。保育園の乗り物も同じです。乗り物は鉄でできているので濡らしっ放しでは錆びてしまいます。チェーンやベアリングがあるので、注油や調整などのメンテナンスも重要です。使ったら片付けるのは当たり前ですが、それだけでなく自分たちできれいに手入れをすることで、乗り物という道具を大切にする心を学ばせたいと思いました。

 

このページのトップへ