花まつり
[平成31年4月14日]
4月8日はお釈迦さまの誕生日。この日を「花まつり」と言います。保育園では毎年子供達とお祝いをしています。
各家庭から持ち寄られたお花で飾った花御堂(はなみどう)。
真ん中に立つのは生まれたばかりお釈迦さまです。
マヤ夫人(お母さん)の右の脇からスポーンと生まれたお釈迦さまは、すぐにスクッと立ち上がって七歩歩き、天と地を指差して「天上天下唯我独尊!」と叫んだと言われています。
みんなでお釈迦さまのお祝いの歌を歌い、
園庭に出て白象を引っ張ります。
お釈迦さまをお母さんのお腹の中に運んでくれたと言われる、6本の牙を持つ白い象。その姿をしげしげと眺めていた男の子がポツリと言いました。
「牙が6本じゃないじゃないか…。」
あ、イタタタ…、鋭い意見。実は私も毎年思ってたんですよ、なんで牙が2本なんだ?6本で作ればよかったのに!と…。「あ、3本の牙が固まって1本に見えるんじゃない?」と、思わず苦し紛れの言い訳をしてしまったじゃないですか、もう!
子供はよく話を聞き、よく見、よく考えていますね。素晴らしいです。とにかくこの2本の牙のかわいい白象を引っ張って、みんなで本堂に参拝です。(^^)
テラス前にも花がたくさん。まさに花の季節です。
その後、一人一人お釈迦さまに甘茶をかけてお参りします。
「お釈迦さま、おめでとうございます!(^^)」
お釈迦さまがお生まれになった時、空に竜が現れて甘い雨(甘露、アムリタ)を降らせお釈迦さまの体を洗い流したと言われています。そして辺り一面にはきれいな花が一斉に咲いたそうです。天と地が仏の誕生を祝福したのですね。その伝説によって、4月8日にはたくさんの花を飾り、赤ちゃんの姿をした誕生仏に甘茶をかけてお祝いするようになりました。甘茶をかけることを灌仏(かんぶつ)と言います。仏をすすぐ、という意味です。甘茶はつまり竜の降らせた甘露の雨の代わりというわけです。
花まつりはお釈迦さまに甘茶をかけてお祝いし、同時に、この世にある一つ一つの命の尊さを噛みしめる日でもあります。この日は「いのちを祝う日」でもあるわけです。子ども達一人一人が、その命を精一杯輝かせて生き生きと歩いていけるように、私たちは共に歩き支えていきたいです。
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日が変わって4月13日(土)、妙福寺の会館「本應院」で練馬区仏教会合同花まつり法要が行われました。
ゲストに練馬区在住の笛演奏家 一噌幸弘さんをお招きし記念コンサートを行いました。世界の様々なアーティストとコラボレーションを重ね、テレビなどでも活躍されている一流の能楽師・笛演奏家です。贅沢な4人編成、美しい笛の音色、テンポの良いリズム。聴いていると体が自然に動き出してしまいます。一噌さんの演奏はいつ聴いても素晴らしいです。本当に贅沢な時間でした。
こうして、いのちのお祝い週間は過ぎていったのでした。