生きる知恵
[令和5年9月22日]
木の実の汁で描いたかわいい絵
「きれいだね!何の実で描いたの?」
敢えて聞いてみると
「あの紫のやつ、毒のやつ。」
との返答。
はい、オッケーです!笑
この子が使った実の名前はヨウシュヤマゴボウです。そこらへんに普通に生えている雑草で、濃い紫色の実がたくさん生ります。すごくきれいな紫の色水が作れるので楽しいのですが、タネや根っこに毒があるので、触っても良いけど絶対に口に入れてはいけないことになっています。この子はちゃんとそれを知っていました。
ヒキガエル
こちらも同様で、背中から毒が出るので触ったら早めに手を洗うのが原則です。触った手を舐めたり、その手で目をこすったりしてはいけません。
この日は巨大なムカデにも遭遇しました。虫好きの子ども達が大興奮で追いかけ回しますが、誰も捕まえようとはしません。日頃私から「ムカデの毒は怖い、噛まれたら救急車だよ」と脅かされているからです。
スズメバチに出会うと驚いて大声を出したり騒いだりする大人がいます。でもうちの園児の多くは黙って静かにその場から遠ざかります。人間が騒いでハチを驚かせる方がよっぽど危ないと知っているからです。
自然は驚きと発見に満ちています。豊かな自然に触れて夢中になって遊ぶことが、現代の子ども達には本当に必要なことだと思います。でも、自然のなかには人間にとって危険なこともたくさん潜んでいます。だからこそ、こういう知識は保育者にも必要です。保育者自身も自然の不思議さと奥深さを体感し、冷静かつ謙虚な気持ちで自然に向き合うことが大事ですね。
知識は、生活や遊びを通して子どもから子どもへと伝承されていくことが多いです。楽しい遊びの知識も、危険に対する知識もです。友達を通して得た情報をもとに一人ひとりの子どもの自分なりの探求が生まれます。友達の真似をして遊びの幅を広げ、友達から得た情報を元に危険を回避し、時にはそこから新たな挑戦が始まったりします。そしてその挑戦の結果得た知識が、また遊びを通じて次の友達へと伝承されていきます。こういうところに、まさに人間の「生きる知恵」を感じます。
一つでも多くのリアルな出会いや体験を、子ども達にさせてあげたいです。
虫
[令和5年7月20日]
毎日暑いですねー。熱中症指数の関係で外に出られない日もありますが、今日は各クラスとも元気に外遊びを展開していました。
今、年長クラスでは虫が大ブーム。カブトムシ、クワガタ、セミ、カナブン、カマキリ、ヤモリ、トカゲ、ヤスデ、ヤゴ、テントウムシ、イモムシ(スズメガの幼虫)などなど…。毎日様々な虫を捕まえては虫かごに入れて図鑑で調べたり、飼育したりしています。敷地内だけで多種多様な生き物に出会えるというのが、うちの園の最高に贅沢なところです。
アオドウガネ
カナブンに似てるけどちょっと違うコガネムシの仲間です。木の葉を食べ尽くしてしまうので、害虫扱いされてる虫です。数年前に園庭のオカメザクラに大量発生し、木が丸裸になってしまったことがあります。それは確かに困るけど、子供達には良い遊び相手です。
木の高いところに付いているセミの抜け殻をどうやって採るか相談中。ボールを投げてみたりもしてましたが、そりゃ難しいよな〜。笑
採れた!
私自身も子どもの頃そうだったのですが、子どもってなぜかセミの抜け殻が好きですよね。大量にコレクションしてシャツにくっつけてアクセサリーにしてみたり、頭に乗せてみたり…。冷静に考えると謎過ぎるんだよな〜って、いつも思います。(^^)
こちらは部屋で飼育しているカブトムシ
子どもが自宅から持参したシャインマスカット!(家で育ててるみたいです)を食べさせたいらしく、皮を剥いてあげていました。贅沢〜。
リレー遊びも始まっています。10月の運動会に向けて、これから少しずつ気持ちが高まっていきますよ。
4歳クラスは園庭で絵の具遊び
ダイナミックにやってます
うぎゃー!
色合いが爽やかできれいだなー
その傍らでは泥んこが…
うひゃひゃ!
お掃除してくれたり
ペロペロパーティー(だそうです)をしたり
暑くても子ども達は元気いっぱいです!
スモモ
[令和5年7月7日]
3歳の子達がテラスに座っています。何してるのかな?と思ったら…
これでした、スモモ。
いや、プラムと言うべきかな?アメリカ生まれのサンタローザという品種です。完熟すると甘くて食べやすい果実です。
令和元年秋に苗木で植えたのですが、その後台風で倒れたり、子どもの蹴ったボールが当たって折れたりと紆余曲折ありましたが、近年順調に大きくなり、今年も大豊作となりました。
3歳クラスでは早めに摘んで追熟させていたようですよ。本当は木での完熟が一番美味しいとは思いますが、そうすると毎日まさに鳥との戦いになるので、やはり早摘みの追熟が賢いですね。
あまい!すっぱい!おいしい!子どもによって感想は色々でしたが、どの子もかぶりついて美味しそう食べていました。
園庭で果実を収穫して食べるというのは、何気ないことのようですが、実はかなり贅沢なことだと思います。楽しい♪
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そして今日は午前中に精霊(しょうりょう)まつりをしました。
お盆の時期にホールに精霊棚を飾って、仏さまやご先祖さまをお迎えする伝統行事です。
コロナ明けの久しぶりの集会。保護者の見学もたくさんありました。みんなでたくさん歌を歌い、目連さんのお話を聞いて、手を合わせてお参りをして過ごしました。
テラスで焚いた迎え火のなごり。
そして本日夕方は、これまた超久しぶりの盆踊り大会です。コロナで丸3年開催できませんでしたので、久しぶりすぎてちょっとドキドキします。笑
楽しみだなー!
どろんこ滑り台
[令和5年5月18日]
田植えに続いてどろんこの話題ですが、今日4歳の子供達がすごい遊びをしていましたよ。
なんと言えばいいのでしょうか…、どろんこ滑り台です!
元々は築山の泥をヌルヌルにして滑り台というかスライディング遊びをしたかったようなのですが、やってみたらいま一つ滑りが悪くて面白くないということで、途中から樹脂製の滑り台が追加投入されたということのよう。
滑りが良いので子供達も大満足です。ドロドロのどろ沼?にまっしぐら!
4歳クラスは最近継続してどろんこ遊びを展開してきたのですが、担任が想定していたほどには子供達がいまひとつダイナミックになっていかないということが保育会議の議題になっていました。
でも今日は一皮剥けた感じですよ。どの子もみんな「これぞどろんこ!」という感じで大胆に遊んでいます。
美しいアート作品もできてます。
ダイナミックじゃなきゃダメということではないのですが、どろっどろの泥まみれになるこの感じがやっぱり泥遊びの大きな魅力の一つでもありますよね。なので、子供達がそれを経験できるような仕掛けづくりをしよう、ということでこんな展開になったようです。
そして、ここからさらに「静」と「動」それぞれの泥遊びが深まっていって欲しい、と考えているようです。
とにかくまぁ、今日は存分に遊んだぜー!
こちらは4歳ではなく1歳児です。
楽しそうにドロ雑巾をかけてますよ。笑
1歳の頃って泥汚れに抵抗があって嫌がることも多いですが、今年は優秀?ですね。(^^)
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ところで、今日は東洋大学子ども支援学科の伊藤ゼミの学生さんが8名見学に来てくれました。
林で一緒に遊んだり、
園庭で一緒に虫の観察をしたり。
おっとこちらは学生じゃなくて育休中の職員です。笑
1月に生まれたばかりの赤ちゃんを連れて遊びに来てくれました。みんなで可愛いお顔を覗き込んでいます。
伊藤ゼミの保育学生さん達はみんなとても熱心に話を聞いてメモを取り、活動を視察し、子供達と一緒に遊んでくれました。そして「楽しかったー!」「ずっと一緒に遊んでたい!」などと嬉しいことを言ってくれました。中でも嬉しかったのは「保育実習に行くのを緊張してたけど、すごく楽しみになってきた」という言葉があったことです。保育の仕事は大変な部分もたくさんありますが、基本的にとても楽しいものです。うちの園でそれを感じてもらえたのは嬉しいですね。
それぞれの実習先でも精一杯楽しみながらがんばって欲しいです。そして晴れて資格を取られた暁には、ぜひうちの園の仲間になることも考えてみて欲しいです。一緒に楽しく豊かな保育を作っていきましょう。(^^)
という感じで、今日も楽しい1日でした!