卒園式
[平成30年3月20日]
17日(土)、たくさんのお客様をお迎えし、第63回卒園式が厳かに執り行われました。今年の卒園児は27名。一人だけ体調を崩して参加できなかった子がいて残念でしたが、子供達みんなとても立派な姿を見せてくれました。
子供達の門出を祝うような、澄み渡った青空。堂内には子供達の元気な歌声が響きます。
式典の後、ホールに集まって謝恩会。
親子トンネルで見送られる先生達。
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式典、謝恩会、夜の二次会と、この日は長〜い1日になりました。式典では子供達の立派な姿を見て涙し、謝恩会では園に対するお父さんお母さん達の真心を感じて涙し、二次会では改めてざっくばらんに皆さんとお話しできて心がジーンと温まりました。。保護者の皆様ありがとうございました!
二次会の席でお父さん達と飲んでいて、こんなことを言われました。「妙福寺ってわりと毎年何かが変わりますよね。全然悪い意味じゃなんですけど。」。その後、別のタイミングでさらに何人かの方からも同じようなことを言われました。なかには子ども4人合計13年間切れ目なくうちに通い続けたお母さんもいて、「変わりましたよね〜。」と言われました。確かにあの頃と今とでは色んなことが大分違ってきています。
去年まで当たり前にやっていた行事を、突然今年やめるということもありました。特に鼓笛や組体操の扱いの変化には、保護者の皆様にかなりの衝撃を与えたことだろうと思います。でも結果として後から振り返って「ああ、なるほど、これでよかったんだな。」と思ってもらえることが多いようです。実は、何かを変える前にはかなり長い時間をかけて検討しています。でもその検討段階のことを保護者に伝える機会はありませんので、園が思い切って実行する時は、いつも突然な感じになってしまいます。
私達はいつも一つ一つのことを真剣に反省し、もっと良くなるためにはどうすれば良いかということを考えています。時代はどんどん変化し、社会状況も、地域環境も、人々の考え方も、変わっていきます。子供達の生活環境そのものが変化しているなかで、園はこれからの子供達に本当に必要なものは何かを考えています。また、これからの時代を子供と共に生きていくお父さんお母さん達に、今伝えておきたいことは何かということも考えています。だから「今までこうだった」ということはあまり気にしません。これからもその柔軟性は大切にしていきたいなと思っています。
ただ、色んなことが変わっても変わらずに大切にしているものがあります。それは何よりもまず子供を愛すること。そしてお父さんお母さん達を愛すること。それから何事にもまじめに取り組むこと。感謝と敬いの心を忘れないこと、などです。これからも一つ一つの出会いに感謝し、いつも相手を敬う心を忘れず、子供を慈しみ、お父さんお母さんを愛し、我が道を振り返り、反省し、こだわりを捨てて新しいことに挑戦し、良い保育を求めて試行錯誤を続けていきたいと思います。
卒園の日に保護者の方々とお話しすると、皆さんがどれほど園を信頼してくれていたかを感じます。「この園でよかった。」皆口を揃えるようにそう言って、妙福寺の良さを私に力説してくれました。もちろんお世辞や多少の誇張もあるでしょう。でも基本的にすごく信頼されているということを感じることができました。嬉しかったです。保育園をやっていてよかった、これからもまた頑張ろう、心からそう思える1日でした。
うめ組の皆さん、卒園おめでとうございます。
満開
[平成30年3月16日]
オカメザクラ満開です。
巨大ゲジゲジ(画面左端)も踊ってます。
ブイブイ言わせてます。バイク教習所。
鏡よ鏡、鏡さん、世界で一番美しいのは……
はい、それは子供の遊びの姿ではないでしょうか?
子供達は、エブリデイ満開!(^^)
ヒノキ
[平成30年3月15日]
これはなんでしょう?
これと関係があります。
すごくいい匂いがします。
答えはヒノキの薄皮でした。(カンナで削った後の削りカス)。
子供達の遊びの材料としてヒノキの板や玉などをたくさん購入したところ、オマケで同梱されてきたもの。これは嬉しいです!早速近くにいた子供達に匂いを嗅がせると「わ、いい匂いする!」「いい匂ーい!」と、どの子もみんな嬉しそう。この匂いを嫌がる子はいません。天然アロマの力は素晴らしいですね。
そして、ある男の子がたんぽぽ組のほうを指差して言いました。「あそこと同じ匂い」。
ジーン………
たんぽぽ組は今回の改修でヒノキの無垢材をふんだんに使用しました。床も腰壁もヒノキの無垢板。しかも床は以前の記事に書いた通り30mmの分厚さです。なので、部屋に入るとヒノキの匂いがします。この子はそれとこれが同じ匂いであることにすぐ気づいたのです。
さらに、その薄皮を手で触って「あったかい」とつぶやき、シゲシゲと眺めて「きれいだな〜」とため息をつくように言いました。
…… 恐れ入りました。五感が研ぎ澄まされちゃってますね。(^^)
この冬の間、色んなものを触って冷たさや温かさを確かめたり、寒いところや温かいところを探したりして遊んでいた4歳らしい姿でした。
考えてみたら、子供達はたんぽぽ組の改修を通じてヒノキという木に縁がより深まったわけです。林(第二園庭)にもヒノキはたくさん生えています。枝を一本切って匂いを嗅いだり、葉や実を揉んで匂いを比べたり。今までよりもさらにまた一つ進んだ感覚や感性で楽しむことができるかもしれません。
自然の恵みに感謝です。
つぼみ
[平成30年3月13日]
園庭のオカメザクラが咲き始めました。少し濃いめのピンクの花を下向きに咲かせる、かわいい感じの桜です。
「これ、梅?」と子どもに聞かれたので「桜だよ、オカメザクラ。」と答えました。
子:「え、お金ザクラ?」
私:「違う違う、オ・カ・メ。」
子:「オカメ? え、おかめ納豆…。」
私:「う〜ん、それと一緒だな。笑」
子:「おかめだって。おかめ納豆、おかめ納豆。」
………これでこの桜の名前を覚えてくれるかもしれません。(^^)
ところで、考えてみたら何でおかめ納豆、じゃなくてオカメザクラって言うんでしょうか。下を向いた花の形が下ぶくれのオカメに似てるから?? まあ確かに無理やり見ればそう見えなくもないですが…。
そんなこんなしながら花の写真を撮っていると、一人の女の子が近づいてきて私に尋ねました。
「園長先生、これなぁに?」
手には黄色いつぼみのようなものを持っています。そう言えば、この子はさっきからずっと何となく私のところに近づいて来ては何かを言いたそうにしていたことを思い出しました。少し控えめな感じの子ですから、頃合いを見計らって勇気を出して声をかけてくれたのかも知れません。
「なんだろう、お花みたいだね。どこで拾ったの?」
「あっちの方。」
と、砂場の方を指差します。それでピンときました。
「あ〜、これはひょっとしたらコブシのつぼみの中にある花じゃないかな?」
「コブシのつぼみ?」
「うん、行ってみよう!」
そう言って砂場の横にあるコブシの木のところへ行ってみると、地面にたくさんのつぼみが落ちていました。
女の子はそれを無言で拾って花びらを剥き始めます。そして剥き終わると、そこにはさっきと同じ黄緑色の花の芯が。
「あった…。」
そう一言静かにつぶやいて、その子はそのまま静かに遊びを続けていきました。
「いいもの見つけて良かったねー!落ちないでちゃんと咲くやつもあるからさ、咲いたお花はどんな風になるのか、また見ておいてね!」と声をかけると、
「うん…。」と、静かに一言。
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コブシのつぼみも膨らんで、春が来ました。
これは年長児が卒園式で行う呼びかけのなかのセリフの一つです。
園庭のコブシのつぼみが膨らむと本格的な春の訪れを感じます。そして、すぐそこに迫る年長さんの卒園に心が向かいます。喜びと切なさが入り混じる春。子供達のこれまでの成長を、しみじみと噛み締めています。
年中クラスは全員でドッジボール。来年の勝負が楽しみです。