つぼみ
[平成30年3月13日]
園庭のオカメザクラが咲き始めました。少し濃いめのピンクの花を下向きに咲かせる、かわいい感じの桜です。
「これ、梅?」と子どもに聞かれたので「桜だよ、オカメザクラ。」と答えました。
子:「え、お金ザクラ?」
私:「違う違う、オ・カ・メ。」
子:「オカメ? え、おかめ納豆…。」
私:「う〜ん、それと一緒だな。笑」
子:「おかめだって。おかめ納豆、おかめ納豆。」
………これでこの桜の名前を覚えてくれるかもしれません。(^^)
ところで、考えてみたら何でおかめ納豆、じゃなくてオカメザクラって言うんでしょうか。下を向いた花の形が下ぶくれのオカメに似てるから?? まあ確かに無理やり見ればそう見えなくもないですが…。
そんなこんなしながら花の写真を撮っていると、一人の女の子が近づいてきて私に尋ねました。
「園長先生、これなぁに?」
手には黄色いつぼみのようなものを持っています。そう言えば、この子はさっきからずっと何となく私のところに近づいて来ては何かを言いたそうにしていたことを思い出しました。少し控えめな感じの子ですから、頃合いを見計らって勇気を出して声をかけてくれたのかも知れません。
「なんだろう、お花みたいだね。どこで拾ったの?」
「あっちの方。」
と、砂場の方を指差します。それでピンときました。
「あ〜、これはひょっとしたらコブシのつぼみの中にある花じゃないかな?」
「コブシのつぼみ?」
「うん、行ってみよう!」
そう言って砂場の横にあるコブシの木のところへ行ってみると、地面にたくさんのつぼみが落ちていました。
女の子はそれを無言で拾って花びらを剥き始めます。そして剥き終わると、そこにはさっきと同じ黄緑色の花の芯が。
「あった…。」
そう一言静かにつぶやいて、その子はそのまま静かに遊びを続けていきました。
「いいもの見つけて良かったねー!落ちないでちゃんと咲くやつもあるからさ、咲いたお花はどんな風になるのか、また見ておいてね!」と声をかけると、
「うん…。」と、静かに一言。
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コブシのつぼみも膨らんで、春が来ました。
これは年長児が卒園式で行う呼びかけのなかのセリフの一つです。
園庭のコブシのつぼみが膨らむと本格的な春の訪れを感じます。そして、すぐそこに迫る年長さんの卒園に心が向かいます。喜びと切なさが入り混じる春。子供達のこれまでの成長を、しみじみと噛み締めています。
年中クラスは全員でドッジボール。来年の勝負が楽しみです。