保育園日記

仏塔

[平成30年4月14日]

ちょっと関係ない話なのですが、年長がたけのこ掘りをした日、皮をむいたたけのこがどうしてもアレに見えて仕方なかったので、パソコンのフォトアルバムを遡って確認してみました。

 

それは……

 

 

これです。ミャンマーの仏塔。

 

やっぱり似てる…。

 

 

これも。

 

 

これもです。

 

これらは以前私が現地で撮影したものです。ミャンマーの仏塔ってたけのこがモチーフだったのかな。まさかですよね。でも、なんだかますますありがたく思えてきちゃいました。(たけのこが。)

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

仏教の国々では色んな塔(仏塔)を見ることができます。日本でも大きなお寺に行くと立派な五重塔があったりしますね。なぜだかご存知ですか?実はこの塔は元々はお釈迦さまのお墓として作られたものでした。お釈迦さまは亡くなられて火葬されましたが、残った遺灰を縁のあった人々が分配してそれぞれの村に持ち帰り、それを収める塔を作りました。これが仏教最初の塔です。仏舎利塔と言います。その後、お釈迦さまの教えを大切にする人たちが「お釈迦さまに会いたいな」「私たちはお釈迦さまの教えを守って歩いて行きます」という願いや祈りを込めて同じような塔を建てるようになりました。つまり塔は仏教の教えを大事にする人たちのシンボルになったのです。

 

 

ミャンマーの仏塔と日本の五重塔は色や形が全然違いますね。国や時代によって塔の形は様々に変わりました。でも、お釈迦さまの教えを大事にする人たちの心の拠り所、仏教のシンボルとしての意味はずっと変わっていません。お釈迦さまは、人々が安らかに生きる方法を説かれました。塔を建てるというのは、その教えを学び、お釈迦さまの生き方を見習って安らかに生きていきますという約束をすることなのです。仏教の教えを大切にすると、毎日が安らかになっていきます。毎日が安らかであればみんな幸せです。つまり仏塔は「幸せのシンボル」でもあるのです。

 

 

ちなみに妙福寺の境内にも

 

 

こんなのや、

 

 

こんなの、

 

 

 

 

こんなのがあります。

 

 

ちょっと古びていますが、みんな幸せのシンボルです。ぜひお参りしてみてください。

 

 

たけのこから意外な方向へ話が進んでしまいました。でも、皆さんにも仏教の歴史と人々の祈りの歴史を感じてもらえたら嬉しいです。そんな歴史の土台の上に、今私たちがいるのです。仏の教えが満ちている妙福寺の境内で、たけのこを掘り、それを食べ、子供達は様々な経験を重ねて育っていきます。なんて幸せなんでしょう。

 

 

やっぱり、たけのこがすごくありがたく思えてきました。合掌。

 

 

(こちらは一般非公開の場所です。ご了承ください。)

 

 

※ 追記

そんな気持ちで改めて前回の記事の写真を見ると、たけのこがあたかも地面から涌き出る大自然の仏塔に見えてきます。仏教の専門用語で「宝塔涌現(ほうとうゆげん)」。法華経の中に説かれるすごく大事なエピソードです。今これを書きながらそれに気づいた私は、自分で超感動しています!!(^^)

 

それと、もう一つ。お釈迦さまのお骨の一部(本物)が現在日本にあるのをご存知でしょうか?名古屋の日泰寺(にったいじ)というお寺の仏舎利塔の中に収められています。これはもともとイギリスの調査隊がインドの仏教遺跡を発掘調査して発見したもので、その後仏教国であるタイに寄贈されました。その一部がタイ国王から日本へ友好の証としてプレゼントされたのです。本当にすごいことです…。

 

たけのこ

[平成30年4月12日]

境内の竹やぶに年長児登場。

 

 

春の竹やぶといえば他でもない。あれですよ。

 

掘ったるで〜!

 

 

大きな獲物に、みんな少し興奮気味。(^^)

 

 

適当なサイズを選び、協力して作業開始!

 

 

ゲッツ!

 

 

ゲッツ!

 

 

 

うーん…

 

 

ゲッツ!!!

 

……なんかちょっとポーズが違うけど。グングン伸びる〜!たけのこになりきっております。

 

 

園長先生、みて〜!

 

 

大満足。

 

 

部屋に戻って収穫祭。大小合計33本!

 

 

担任が一枚一枚皮を剥いていくと…

 

 

え、いったいどこまで剥けるんだ〜? と、みんな釘付けです。

 

 

そして全員でやっちゃいます!

 

 

そばにいた4歳さんも飛び入り参加。

 

 

  

匂いをかいで

 

 

ツブツブを眺めて

 

 

 

クラスはたけのこの皮の海になりました。

 

 

そして本日(12日)、超美味しい「たけのこごはん」になりましてございます。。

 

毎年のことですが、なんという贅沢…。春の恵みを味わい尽くす、大都会東京の保育園なのでした。

 

トレーラー

[平成30年4月11日]

新年度、子供達のために新しい遊び道具を追加導入しました。

 

ジープに連結するワゴントレーラー。耐荷重60kg、子供が数人乗っても大丈夫です。先生も乗れちゃう? いや、それはやめておいて欲しいです…。

 

(と、それで思い出しました。過去にこんな記事も書きましたね。キムちゃん登場。(^^) )

 

ジープは一人乗りなので、運転している本人は楽しいですが他の友達は別に楽しくありません。なので、みんなで楽しめるオプションが欲しいなと思い、

 

 

この2シータートレーラー(画像はネットから拝借)を注文しました。ところがしばらくしてお店から連絡が。「現在オランダ本国でも製造中止となってしまい、手に入りません。」えーん……(涙)、と泣いていたらお店の人が代わりにと提案してくれたのが上のワゴンでした。

 

これのことは全く知りませんでした。恐らく国内のインターネットサイトにはほとんど登場していないと思います。そこで海外サイトで色々調べました。なかなか良さそうなので購入決定。

 

ジープとワゴンの接続はワンタッチ。外したければすぐ外せます。作りもガッチリしていていい感じ。子供達は早速数人で乗り込み、ワイワイガヤガヤと楽しんでいました。いいですね!

 

 

 

ただ一つ問題点が。それはしまう場所(駐車スペース)が無いということ。困ったな。トレーラーごと収容できるカーポートを作らなければなりません…。

 

花まつり

[平成30年4月10日]

4月8日はお釈迦さまの誕生日「花まつり」です。今年は日曜でしたので、保育園では翌日の9日(月)に花まつりを行いました。

 

園庭に大きな白い象。背中には赤ん坊のお釈迦さまが乗っています。この6本の牙を持つ真っ白な象が、お釈迦さまを乗せてお母さん(摩耶夫人)のお腹に中にスーッと入っていったと言われているのです。

 

 

ホールでお釈迦さまのお誕生の物語を聞き、園庭で白象を囲んでお祝いの歌を歌い、そのまま行列を組んで白象を引いて本堂にお参りし、良い子の約束をします。

 

〜 誓いの言葉 〜

私たちは仏さまの子どもです。

心も体も正しく強く、いつも明るい良い子ども。

悪いことは、すぐやめます。

道具は、大切にします。

生き物を、かわいがります。

友達と、なかよくします。

一日に、一つ良いことをします。

 

 

園庭にはいつものように花御堂(はなみどう)。各家庭から持ち寄られたお祝いの花で飾られています。お釈迦さまがお生まれになられた時、村一面に一斉に花が咲いたという伝説があることから、花を飾って「花まつり」をお祝いするのです。

 

 

甘茶をかけて「おめでとうございます」。

 

 

天上天下唯我独尊(てんじょうてんげ  ゆいがどくそん)

 

お釈迦さまが、お母さんの右の脇の下からスポーンと飛び出した後、スクッと立ち上がり七歩歩いて空と地面を指差して叫んだと言われる「誕生偈」です。簡単に言えば「この世界で私が一番尊いのだ!」という意味です。でもお釈迦さまがそんなことを偉そうに自慢するわけはありません。これはお釈迦さまの素晴らしさを褒め称える讃嘆の言葉です。のちの人々にとってお釈迦さまがそれだけ特別な存在だったという証でしょう。

 

仏教の開祖であるお釈迦さまは歴史上実在の人物です。今から2500年前にインドの北の方でお生まれになりました。お釈迦さまは80年のご生涯を通じて常に「人の生き方」を説かれました。皆が安らかに幸せに生きていくためにはどうすれば良いか。こんな時にはこんな風に考えなさい、こんな言葉や行動を大切にしなさい、こういうことをしてはいけないよ…と、生活に即して具体的に教えを説かれたのです。それらが語り継がれてまとめられて「お経」というものができました。そのお経が日本にも伝わり、今の私たちの仏教があるのです。

 

仏教の保育には、3つの大きな目標があります。

 

あかるく、ただしく、なかよく。

 

この中で一番わかりにくいのは、真ん中の「ただしく」だと思います。仏教はよく「正しく」ということを説きますが、実はお坊さんたちの間でも「それってつまりどういうこと?」と議論になることがあります。実は、これは逆のことを考えるとすぐわかります。つまり正しくないことって何だろう?ということです。例えば人を傷つけること、嘘をつくこと、盗みをすること。これらは正しいことでしょうか。恐らくそれらを正しいこと、良いことと思う人はまずいないでしょう。つまり、そういう正しくないことをやめるということが、「ただしく」生きるということなっていくのです。

 

人間は皆わがままです。自分を守るために嘘をついたり、人を傷つけたりします。それは自分の心の弱さです。その自分の弱さと向き合い、心静かに物事をよく考え、己をいつも反省し、正しいことを一つ一つ積み重ねていこうというのが仏教の保育の基本です。

 

花まつりは、そんな「人の生き方」を教えてくれたお釈迦さまに心からお祝いと感謝を捧げる日なのです。お釈迦さまは仏さまになって、ずっと私たちを見守り導いてくれています。

 

 

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健全な心は、健全な体に宿る。

 

 

心を育てるには体の健やかな育ちも大切なわけです。

 

 

「園長先生!これ、難しいんだよ!」と新年長女子が見せてくれました。

 

 

なるほど!

 

「竹馬みたいだね!」と驚くと、

 

 

そばにいた男の子が「竹馬できた。」と見せてくれました。でも右足が……、やっぱり難しいみたいです。(^^)

 

 

 

 

花まつりは花の季節。園庭ではチューリップやハナミズキ、ドウダンツツジやブロッコリーの花が満開。林の方でもヤマブキやツツジが勢いよく咲き始めています。

 

自然の色が溢れる春。色遊びの楽しい季節の到来です。

 

 

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