サンダルそうめん
[令和1年6月14日]
4歳の子たちが樋に水を流して遊んでいます。
流れの勢いを確かめたり、ジャボジャボという音に耳を澄ませたり
流水の感触を味わったり
そのうち、葉っぱや枝などを運んできて流し始めましたよ。
砂も
水に運ばれて
美しくサラサラと流れていきます。
子供達の中でだんだんと遊びが発展し盛り上がってきました。
細い木の枝を流しては「本物の流しそうめんみたい!」と喜んだりしています。
と、ある子が言い出しました。「サンダル流そうよ。」
すると、いろんなところからサンダルが集まってきました。
「サンダルそうめんだ!」と大喜びです。
でも、ちょっとサンダルが大き過ぎるみたい。カップの水ではチョロチョロ過ぎてサンダルが浮かず、うまく流れません。「あれ…? う〜ん…。」と子供達自身で試行錯誤が始まったのですが、そうこうしているうちにお給食の時間が迫ってきました…。
この続きを夕方にでもできるといいなぁ。
水がいっぱい入って重たくなったジョウロは一人では運べません。一人の子が困っていると別の子が「一緒にやろう。」と声をかけ、自然に協力体制が生まれます。素敵な4歳さんです。
今月の4歳は「水の性質を知る」というテーマで様々な遊びが展開されています。
洗車場
[令和1年6月12日]
年長の子供達がジョーロに水を汲んで遊んでいます。水場の周りは茶色い水たまり。
ジープに乗った男の子がそのそばをグルグル走り回りながら、茶色い水たまりに車を突っ込んで遊んでいます。
しばらくすると、その彼の車のタイヤに水をかけてきれいする作業が始まりました。
僕のもきれいにしてよ。と言って、
続々と車両が集まってきます。「ここはどうする?」「うん、お願い。」などと声をかけあいながら、タイヤだけでなく車体の色々なところに水をかけてきれいにしていきます。「わぁ、きれいになった!」と、乗ってる方も水をかけてる方も満足そう。まるで大人気の洗車場です。
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そんな遊びの様子をしばらく眺めていたのですが、何しろ水をジャブジャブ使っているのと、車両にあまり水をかけて欲しくなかったのとで、そろそろかなと思って声をかけました。
私:「この車さ、あんまり水をかけるとサビちゃうから、そろそろやめにして欲しいな。」
子供:「サビちゃうって?」
私:「サビって知らないか?」
子供:「うん。」
そこで、すぐそばにあった別の錆びた車両を見せて説明しました。
「ほら見て、ここ茶色くなってるでしょ。これがサビだよ。お水に濡れるとこうなっちゃうんだよ。これがどんどんひどくなると、ボロボロになって壊れちゃうんだよ。」
するとその子がポツリと言いました。
「僕のおうちの自転車もね、錆びてるよ。」
素晴らしいです。学びましたね、言葉を一つ。これが「錆びる」ってことなんだ、それならうちの自転車もおんなじだ、と頭の中で結びつけて考えることができたわけです。そして錆びると壊れちゃう、ということも知ってくれたと思います。
洗車場。面白い遊びでしたが、これをしょっちゅうやられても困ります。笑)ふと、今度は本当の洗車を教えられたらいいなと思いました。固絞りの雑巾で車両を丁寧に拭きあげる洗車。自宅の自転車や車だって自分で洗うと全然違いますよね。車両のコンディションを意識するようになりますし、一層愛着がわいて大切にする気持ちが大きくなります。保育園の乗り物も同じです。乗り物は鉄でできているので濡らしっ放しでは錆びてしまいます。チェーンやベアリングがあるので、注油や調整などのメンテナンスも重要です。使ったら片付けるのは当たり前ですが、それだけでなく自分たちできれいに手入れをすることで、乗り物という道具を大切にする心を学ばせたいと思いました。
プール開き
[令和1年6月7日]
どうも今日あたりから東京は梅雨入りのようです。今にも雨が降り出しそうなどんよりとしたお天気。空とにらめっこしながら、プール開きです。
予定時刻より10分早めてスタート。ちょうどご祈祷が終わった頃にポツポツと雨が降り出しました。ナイス判断!
こんな時期にプール開きとは気が早いと思われるかも知れませんが、うちではいつもそうしています。梅雨が本格化すると雨でなかなかプール開きができなくなり、プール開きのご祈祷が終わらないとプール遊びもできないということで、グズグズしているとどんどん日が過ぎてチャンスを逃してしまうという過去の経験からの判断です。梅雨の時期でも晴れて真夏のように暑くなる日がありますし、入れそうな日にはどんどん入ろう!ということで、早め早めの準備です!(^^)
1歳クラスの子どもたちは避難車に乗っていてプールサイドに入れません。そこで、担任が仏様のお像を抱っこして子供達とご対面。
ツンツン触ってるし!笑
仏様、ちょっとくすぐったそうですね。(^^) こんな近くで仏様のお像に接するのはこの子たちにとっても初めての体験でしょう。
この仏様は、初代園長(妙福寺第41代住職戸田日輝)が昭和30年代中頃に南方仏教親善の活動でインドを訪れ、その折に持ち帰ったお釈迦さまのお像です。お釈迦さまがおさとりを開かれた聖地「ブッダガヤ」の土中から発掘された、約250年前の仏像と伝えられています。そのお姿は、まさにお釈迦さまが菩提樹の木の下に座って静かに瞑想し、心の悪魔を退治しておさとりをひらかれた時の姿を現したものになっています。
これを仏教の言葉で「降魔成道(ごうまじょうどう)」と言います。
開園間もない頃から60年間ずっと子供達を見守り続けてきてくれた、とてもありがたい大切な大切な保育園の宝物です。
その仏様をプールサイドにお祀りし、私がお経を読み、みんなで一緒に合掌礼拝して、今年のプール遊びの安全を祈願しました!
絵の具
[令和1年6月1日]
5月29日に行われた年長クラスの林遊びの報告。
4月の後半から毎日のように様々な形で絵の具の遊びを積み重ねてきた子供達。この日は言わばその集大成でした。林で思い切り自由に絵の具で遊びます。
子供達が絵の具を混ぜて作った「いろいろ はくぶつかん」。基本的に赤青黄の三原色しか使っていません。どの色とどの色を混ぜるとどんな色になるか、子供達は遊びを通じて自然に学んできました。
カツラの葉っぱの上にスポイトで絵の具を垂らします。
すると、こんな風に可愛らしい水滴くんになります。
そしてその上にそっと和紙を乗せると……、
素敵なにじみ絵の完成。水滴が自由に混ざり合って、想像を超える不思議な模様が生まれます。その色や形が楽しいことはもちろんですが、和紙を乗せた時に色の模様がジュワジュワ〜っと滲んで広がっていく様子も、子供にとっては楽しく不思議な現象の一つです。
アート作品がどんどん生まれていきます。
画用紙に指で絵の具を塗りつけ、二つ折りにしてギュッと押さえて開くと、色が混ざり合って素敵な模様が出来上がります。さらにその上からまた好きな色を塗りたくってます…。笑
めっちゃきれいになりました!
美しい色と模様を満足そうに眺める男子。
いろいろ干されてます。(^^)
打って変わって、こちらは…
摘み取ったヘビイチゴを木の棒で潰して赤い色水を作っています。
こっちは泥水に絵の具を混ぜ込んでいる!ワオ!
そしてそれをボードに投げつける!ワオワオ!
しかし、きれいです……。芸術はバクハツだ!
フライパンで絵の具を混ぜて…、
手形スタンプも楽しいです。押しては眺め、押しては眺め。
それがやがて自由に広がりを見せていきます。
こちらはその日に林で集めた葉っぱや枝を色の違いで並べ替えていったもの。自然の中に、こんなにもたくさんの色が散らばっています。
絵の具遊びを通じて色に対する感覚を養ってきた子供達。担任はこの後、身近な自然の中に存在する様々な色を子供達と見つけて遊ぶことを考えているようです。自然の色は美しく複雑です。その美しさや不思議さに気づいて楽しむことができたら、毎日が一層豊かになるでしょう。そしてその色彩への感性は、一人一人の人生をも彩り豊かに広げてくれるはずです。
つまりこの絵の具遊びは「豊かな人生へのプロローグ」です!(^0^)