保育園日記

運動遊び研修

[令和2年5月22日]

東京都では、緊急事態宣言のもと登園自粛の要請が続いています。ゴールデンウィークが明けてからも多くの家庭が自粛に協力してくださり、園児数は毎日30名前後で推移しています。

 

4月は職員にも自宅待機日を設定し慎重に過ごしてきましたが、5月以降は通常通り全員出勤の体制にしています。園児が少なくても、園としてやるべき仕事がたくさんあるからです。自粛中の園児家庭への支援策の一環として園から毎日動画を配信していますし、保育教材の整理選別や園内の環境整備、職員マニュアルの確認と読み合わせ、保護者との色々なやりとりを想定したロールプレイ研修など、毎日様々なことを行なっています。昨日は、その一つとして「運動遊び研修」を行ないました。

 

 

例えば跳び箱やマットを使った遊びのコツ。マットの上をゴロゴロ転がってみたり、四つん這いで歩いてみたり…。

 

 

例えば園庭にある丸太を使った遊びのコツ。丸太の上をまっすぐ歩いてみたり、カニ歩きしてみたり、後ろ歩きしてみたり…。

 

ジャージ姿は、日頃園児に体育指導をしてくれているスポーツクラブの先生方。登園自粛で体育指導を休止する代わりに、保育士達への指導をお願いしました。

 

環境設定の仕方、具体的な遊びの内容、それに伴う注意点など、実践を交えて教えてもらっています。同じ一つの遊具・用具でも、使い方次第、遊び方次第で様々な体の動きを経験することができます。その経験の多さが、子供の身体コントロール能力の向上に、ひいては心身の健全な成長発達に大きく影響してくるわけです。

 

とにかく大事なことは、まず子供が自らやりたくなる環境を作ることでしょう。子供が「楽しい」と感じながら取り組み、「できた」という達成感や満足を味わい、「もっとやってみたい」と自ら意欲を燃やし挑戦する環境を作ることです。それは遊具や用具がただそこにあれば良いというわけではありません。保育士から子供への声の掛け方、子供の気持ちの受け止め方、活動を見守る時の保育士の表情や態度など、いわゆるソフトの部分が非常に重要になります。時には保育士自身の物の考え方や遊びの捉え方を根本的に変えないとダメなこともあります。だからこういう研修はとても大切なのです。

 

園では常に、どういう環境を子供達に提供していくべきかを考えています。子供の姿をよく観察し、子供の気持ちに寄り添い、適切な時期に適切な遊び(学び)の環境を設定することが保育の重要な仕事だからです。日常の何気ない遊びの中に、様々な「教育」を織り込んでいくわけです。保育園の環境づくり、そして保育士一人一人の環境づくりへの意識が、子供の心身の成長発達に大きな影響を与えます。だから保育は楽しく、同時に、奥が深くて難しいものでもあるのです。

 

 

大の大人が真面目な顔して遊んでおります。笑

 

この時期にこういう研修をできるというのは、例年ではまずあり得ません。ある意味これはコロナがくれたプレゼントですね。より良い環境を子供達に提供するため、職員は皆コロナに負けずがんばっています!(^0^)

 

子供の運動発達の重要性については過去に何度か書いてきましたが、改めてこちら↓をお読みいただけたら嬉しいです。

投げる(平成29年2月の記事)

立ち漕ぎ(平成29年8月の記事)

 

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