泥んこ(本編その2)
[平成27年5月21日]
さて、ようやく本編に戻ります。
先月のアトリエ活動の作品を、泥を塗って遊べるように設置してみました。自分たちで描いた絵に上から泥を塗っちゃうというのが新鮮で楽しいです。塗りたくった泥をコテでスーッと削ると、もとの絵の具の色が線になって浮かび上がってきます。「わあ、絵の具の色が出てきた!きれい!」と、素敵なことに気づいたこの子はしばらくこれに熱中していました。
キッチンではシェフが腕を振るい、ハンバーグシチューのでき上がり!
こちらは担任の提案で作ってみた「工事現場」。上の写真はなんだかカッコいいジオラマのようです。泥をセメントに見立てて、こんな風にコテで塗り付けていきます。ダンボールの壁がツルツルしていて泥が乗りにくかったので、途中で木の皮を貼り付けてみたり泥に草を混ぜて固まりやすくしてみたりと色々試行錯誤しました。どんどん発展して、これからもっともっと楽しくなりそうな遊びです。
泥んこ遊びは不思議です。子ども達はみんな夢中になります。土をこねながら、脳ミソはグルグル回転しているはずです。五感を働かせ、手で泥を味わい、黙々と土をいじります。
でも、中には時々泥遊びを嫌がる子がいます。多くの場合大人の影響でしょう。「何やってるの!汚れちゃうでしょ!」「濡れたらどうするの!」そんな風に子どもが注意されている場面を想像できます。でも子どもって手が汚れたり服が濡れたりしても別に困らないんです。そんなことよりも興味や関心、好奇心が優先されるのです。だから泥でもなんでもベタベタ触るし、水たまりをバシャバシャやるし。汚れて濡れて色んなことを感じながら成長します。興味の赴くままに自由に動き回り、気づき、発見し、驚き、感動し、熱中し、時には失敗し、そして学ぶのです。その繰り返しの中で心も体も満たされ豊かにたくましくなっていくのです。それが子どもにはすごく大事。だから、なるべく止めないで欲しいな、と思います。だから着替えもたくさん用意しておくといいですね。毎日の洗濯、クタクタボロボロの洋服、これは豊かな「教育」の証だと思って欲しいと思います。
実は今回も「絶対にやらない」と宣言する子が数名いたようです。そんな子が、皆の遊びを見ているうちにだんだんと引き込まれるように土を触り始め、最後は満足そうな笑顔で泥んこまみれになっていました。今回の活動でとても嬉しかったことの一つです。
これからも保育園では泥んこ遊びをたくさんしていきたいと思います。
泥んこ(番外編その2)
[平成27年5月18日]
最近の泥んこ&土いじり。本編を差し置いてまたまた番外編、その2!
本日登園して驚いた方も多いかもしれません。土曜の午後に花壇(畑)を作りました。
年中クラス前
年長クラス前
素晴らしい出来!(自画自賛) 枠組みに使ったのは園庭や境内の木で、剪定後捨てずにとっておいた丸太です。年中の方はイチョウ、ケヤキ、サクラ。年長の方はイヌシデとコウバイ(紅梅)。色んな木が混在してます。防腐処理など一切していませんので、やがて朽ちてボロボロになってしまいますが、恐らく数年は持つでしょう。最後は土になって土壌を豊かにしてくれるってのが最高に素敵ですし、安心です。
寺の貯木場?(笑)から適当な太さの丸太を選別し、リヤカーに積んで園庭に搬入。姿形を見て色々組み替えながらチェーンソーで長さを整え、カスガイで固定します。これで枠組みは完成。
次に枠内の土を掘ります。グラウンドの表面はカチカチのダスト。ツルハシで10センチほど掘り起こすと土が見えてきます。スコップでダストを取り除き、その上から園芸用土を投入します。土の配合はお寺の檀家さん(元園芸店主)が指導してくれました。腐葉土や牛糞などを混ぜて撹拌します。
さて、植えるものをまだ決めていなかったのですが、「だったらうちに苗がいっぱいあるから持って来てやるよ。」と檀家さんの一声。「え、ホントですか?!超嬉しい♪」と言うことで、フットワーク軽く軽トラで新座の自宅まで取りに行って下さり、約40分後、ナスやピーマンの苗を持って戻って来てくれました。
この作業をしていたのが午後3時頃だったので、ちょうど午後の外遊びに出てきた子ども達に手伝ってもらい、土に穴を掘ってポットの苗を畑に植え替えていきました。
そして完成。素晴らしい畑。虫除けにマリーゴールドも一緒に植えました。きれいです。楽しみ。結局、土も苗も全て檀家さんが寄付してくれました。本当に有り難いです。なので今回の制作費は0円。いや、カスガイを購入したので正確には800円くらいかな? いずれにしても素晴らしい! 更に何ヶ所か作っちゃうかも知れません!
子ども達にしっかり世話をしてもらい、皆で美味しい野菜を収穫したいと思います!
泥んこ(番外編)
[平成27年5月15日]
同じ泥んこではありますが、番外編です。
下準備ほぼ完了。もうすぐ田植えです。意味がよくお分かりにならない方はこちらをご覧ください!
さて、今年は昨年の反省を踏まえ、ある秘策を考えています。果たして上手くいくのでしょうか…。乞うご期待!(また?)
シロツメクサ達、今年も元気です。
泥んこ
[平成27年5月14日]
さて、昨日の報告の続きです。今回は林で思いっきり泥んこ遊び。
園庭の土と林の土って違うのかな? 実験を兼ね、何日もかけて子ども達と一緒に穴を堀り、根っこや石を取り除き土を耕します。園庭の砂混じりの土と違い、黒くて柔らかい土です。手押し車やバケツ、シャベル、タライなどを林に持ち込んで遊びの環境を整えていきます。準備の一つ一つがどれもみんな楽しい泥んこ遊びのプロローグです。
林の音を聞き、土の匂いを嗅いでみます。ある男の子が叫びました。
「あ、カブトムシの土の匂いがする!」
そう、彼は日頃お部屋で世話しているカブトムシの土の匂いを覚えていたのです。実はお店でよく売られているカブトムシの土はクヌギの腐葉土。そしてこの林の土もクヌギやコナラの枯れ葉で覆われています。つまり彼の嗅覚は素晴らしく正確だったわけです。
穴に水をそそいで土をこね、
タプタブの感覚を楽しみます。
お、泥あそびの定番「泥だんご」。
団子をひたすら磨く少年。
担任の柔らかいお尻で磨く! ナイロンの生地感とお尻の弾力が、磨きに最高です。
やがて、カチカチのツルピカになっていきます。
そして、できた団子をどんぐりコロコロの竹筒に転がして遊んだりもしちゃいます!転がってきた団子を慌ててキャッチしたり、飛んで地面に落ちても割れないことに感動したり…。
もう、嬉しくって草むらを駆け回ります。笑
……続く