花まつり
[平成30年4月10日]
4月8日はお釈迦さまの誕生日「花まつり」です。今年は日曜でしたので、保育園では翌日の9日(月)に花まつりを行いました。
園庭に大きな白い象。背中には赤ん坊のお釈迦さまが乗っています。この6本の牙を持つ真っ白な象が、お釈迦さまを乗せてお母さん(摩耶夫人)のお腹に中にスーッと入っていったと言われているのです。
ホールでお釈迦さまのお誕生の物語を聞き、園庭で白象を囲んでお祝いの歌を歌い、そのまま行列を組んで白象を引いて本堂にお参りし、良い子の約束をします。
〜 誓いの言葉 〜
私たちは仏さまの子どもです。
心も体も正しく強く、いつも明るい良い子ども。
悪いことは、すぐやめます。
道具は、大切にします。
生き物を、かわいがります。
友達と、なかよくします。
一日に、一つ良いことをします。
園庭にはいつものように花御堂(はなみどう)。各家庭から持ち寄られたお祝いの花で飾られています。お釈迦さまがお生まれになられた時、村一面に一斉に花が咲いたという伝説があることから、花を飾って「花まつり」をお祝いするのです。
甘茶をかけて「おめでとうございます」。
天上天下唯我独尊(てんじょうてんげ ゆいがどくそん)
お釈迦さまが、お母さんの右の脇の下からスポーンと飛び出した後、スクッと立ち上がり七歩歩いて空と地面を指差して叫んだと言われる「誕生偈」です。簡単に言えば「この世界で私が一番尊いのだ!」という意味です。でもお釈迦さまがそんなことを偉そうに自慢するわけはありません。これはお釈迦さまの素晴らしさを褒め称える讃嘆の言葉です。のちの人々にとってお釈迦さまがそれだけ特別な存在だったという証でしょう。
仏教の開祖であるお釈迦さまは歴史上実在の人物です。今から2500年前にインドの北の方でお生まれになりました。お釈迦さまは80年のご生涯を通じて常に「人の生き方」を説かれました。皆が安らかに幸せに生きていくためにはどうすれば良いか。こんな時にはこんな風に考えなさい、こんな言葉や行動を大切にしなさい、こういうことをしてはいけないよ…と、生活に即して具体的に教えを説かれたのです。それらが語り継がれてまとめられて「お経」というものができました。そのお経が日本にも伝わり、今の私たちの仏教があるのです。
仏教の保育には、3つの大きな目標があります。
あかるく、ただしく、なかよく。
この中で一番わかりにくいのは、真ん中の「ただしく」だと思います。仏教はよく「正しく」ということを説きますが、実はお坊さんたちの間でも「それってつまりどういうこと?」と議論になることがあります。実は、これは逆のことを考えるとすぐわかります。つまり正しくないことって何だろう?ということです。例えば人を傷つけること、嘘をつくこと、盗みをすること。これらは正しいことでしょうか。恐らくそれらを正しいこと、良いことと思う人はまずいないでしょう。つまり、そういう正しくないことをやめるということが、「ただしく」生きるということなっていくのです。
人間は皆わがままです。自分を守るために嘘をついたり、人を傷つけたりします。それは自分の心の弱さです。その自分の弱さと向き合い、心静かに物事をよく考え、己をいつも反省し、正しいことを一つ一つ積み重ねていこうというのが仏教の保育の基本です。
花まつりは、そんな「人の生き方」を教えてくれたお釈迦さまに心からお祝いと感謝を捧げる日なのです。お釈迦さまは仏さまになって、ずっと私たちを見守り導いてくれています。
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健全な心は、健全な体に宿る。
心を育てるには体の健やかな育ちも大切なわけです。
「園長先生!これ、難しいんだよ!」と新年長女子が見せてくれました。
なるほど!
「竹馬みたいだね!」と驚くと、
そばにいた男の子が「竹馬できた。」と見せてくれました。でも右足が……、やっぱり難しいみたいです。(^^)
花まつりは花の季節。園庭ではチューリップやハナミズキ、ドウダンツツジやブロッコリーの花が満開。林の方でもヤマブキやツツジが勢いよく咲き始めています。
自然の色が溢れる春。色遊びの楽しい季節の到来です。
入学式の日
[平成30年4月9日]
4月6日は近隣の小学校の入学式でした。昼頃、正装した親子が続々と境内に集まって来ます。どの子もみんな誇らしげな表情です。背中にはそれぞれにカラフルなランドセル。
毎年この時期、小学校の入学式が終わるとそのまま親子連れで保育園に立ち寄って、報告がてら立派なランドセル姿を見せに来てくれる方が多いのですが、今年は特に多い気がします。どうやら皆で連絡を取り合って園で待ち合わせをしていたようです。みんな揃うまでの間、しばし大撮影大会。
「なんか、もう既にちょっと懐かしい感があるよね。」
保護者の会話からそんな言葉が聞こえてきました。少し寂しいような、でも嬉しいような不思議な気持ちになります。4月に入ってまだ数日ですが、子供達はすでに学童に通っていたりして新しい生活が始まっています。親子共々新しい扉をあけて、次のステージを歩き始めているわけです。私たちは、未来を向いて園を巣立っていく親子を見送る立場。妙福寺が、子供達にとってもお父さんお母さんたちにとっても、大切なふるさとのような保育園であったらいいなと思います。
嬉しそうにランドセルの説明をしてくれます。おめかしの服装もおしゃれですが、ランドセルも最近は本当におしゃれ。女の子は特に嬉しいでしょうね。そして横のベルトの部分に目をやると、さりげなく妙福寺の赤いお守りが……。グッときちゃいます。(^^)
子供達の、そして親子の未来が明るく幸せなものであることを心から祈ります。
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肝心の保育園のほうはまだ何も記事を書いていませんが…、新入園児を迎え賑やかにスタートしています!(^0^)
芽吹き
[平成30年3月30日]
園庭や境内の木々が一気に芽吹いています。真っ青な空に満開の桜と木々の新緑。なんとも贅沢な風景です。
枝垂れ桜も満開。実は数年前から木の調子があまり良くなく、今年も花付きが極端に悪いです。それでも咲けばきれいで気分上々。(^^)
黄色もきれい。春の色。
山桜(手前)と紅枝垂れ(奥)
こっちのコントラストも最高です。(大ケヤキの新緑と山桜)
芽吹きのなかで、保育園最後の日をのんびりと過ごす年長児。
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「子供の遊びの幅が広いですね。」
今日、ある保育学生さんが園見学に見えました。これから就職活動を始める新4年生。午前中一杯子供と共に過ごし、園の雰囲気をじっくりと感じてもらいました。その学生さんからの感想が、この言葉でした。
例えば同じ木の枝でも、ある子は枝の皮を剥くことに夢中になっていて、別のある子はままごとで食べ物をかき混ぜるのに使っていたそうです。同じ木の枝でも色々遊び方が違うんだと感じたようです。また桜の花びらを拾い集めてそれをちぎってふりかけにしている子供の姿をみて、自然が身近に豊かにあるからこその遊びだと受け取ってくれたようです。
嬉しいですね。身近に自然があってもそれに気づかなければ遊ぶことはできません。今、子供達は身近な自然の恵みを享受し、感じ、味わい、見つけ、楽しむことができているのだと思います。それも、すごく自然な姿で。これはきっと「生きる力」の芽吹きです。人生という大木の力強い芽吹き。
どの子の人生もそれぞれに幸せであれと、心から祈る春です。
会食
[平成30年3月20日]
今日は3月恒例、年長児の会食です。メニューは唐揚げ、キャロットライス、アスパラガスとベーコンのソテー、コンソメスープ、いちご。どれも唸るほど美味しいんです。
4歳の男の子が唐揚げを食べながら言いました。「園長先生、この唐揚げジューシーだね。」……、いや、ほんっとにジューシーなんですよ。最高。味も薄すぎず濃すぎず絶妙なライン。素材良し、味付け良し、盛り付け良し。うちの給食は本当にまいう〜!です。
さくら組(年中)のお友達を招待し、お世話になったパートさんや給食スタッフもおよびして、みんなで一緒に食事を楽しみます。各テーブルお喋りと笑顔の花が咲き、和やかな時間が流れていきました。
その後、年長さんと年中さんのプレゼント交換。
年長児は毛糸を使って作った写真立て。年中児はフェルトで作ったティッシュケース。小学校に行っても使えるように…。
もらったプレゼントを見ながら会話が弾む年中児。
お互い握手をしてお別れです。
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午前中の誕生会では、年長児が司会をして各クラスの歌の発表。
年長が歌う「さよならぼくたちのほいくえん」には、ちょっとウルっときてしまいました。
あと13回寝ると、うめ組さんは1年生、さくら組さんはうめ組さんになります。一つ一つが心温まる大切な時間。3月後半の保育園です。
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ところで関係ないですが、明日は「春のお彼岸」のお中日です。そっちも大切!皆さん子供と一緒にぜひお墓参りをしてください。ご先祖あっての私達です。命を繋いでくれた先祖に感謝をして、ここにある「今」を大切にしていきましょう。(^0^)