保育園日記

総リハーサル

[平成29年12月2日]

昨日、お遊戯会の総リハーサルを行いました。衣装に道具類、司会のセリフから音響まで、全てを通して本番同様に行って最終確認をしました。舞台で言うところのゲネプロですね。

 

 

 

もう、とにかく素晴らしい。子どもの姿に圧倒されました。

 

 

 

 

保育園では毎年12月のお釈迦さまの「おさとりの日」に合わせてお遊戯会を行います。本番に向けて事前にリハーサルを2回行うのですが、毎年思うのは子供達にとってこのリハーサルがとても大切な遊びの時間にもなっているということです。

 

 

リハーサルは全クラス一緒に行います。子供は自分の出番以外は観客になって他クラスの発表を見るわけです。1・2歳の小さな子が歌ったり踊ったりする時は、観客のお兄さんお姉さんは応援しながら一緒に手拍子をして大合唱。年長がお釈迦さまの劇「じょうどうえ」を演じる時は、下のクラスの子達は憧れの眼差しで見守ります。

 

 

 

 

 

 

子供は自分達の発表を心から楽しんで演じますし、他クラスの発表も真剣に見守ります。自分のクラスだけではなく他クラスの歌や踊り、セリフなどもよく覚え、毎日の自由遊びの中で自然にお遊戯会ごっこが始まったりもします。

 

 

舞台に立って発表することが大好きな子もいれば、少し苦手な子もいます。でも、どんな子でもこうしたリハーサルを通じて少しずつお遊戯会を楽しむ力がつき、皆で協力しながら一つのものを作り上げる喜びを味わえるようになります。他者を思いやり、己も全力で取り組む。保育はそういう子供達の育ちを支える仕事です。お遊戯会は「本番」も大事ですが、実はこうした「過程」の方がもっと大事なのです。本番に向けた過程の中に、保育の大きな意義があります。

 

 

当日は大勢のお客様に緊張してしまうかもしれませんが、それでも子供達は素晴らしい姿を見せてくれると思います。皆様どうぞお楽しみに!(^^)

 

砂を味わう

[平成29年11月30日]

砂場に3歳が集まってケロちゃんと一緒に何やら話をしています。

 

 

ふるいを使ってサラサラの砂を子ども達の手に振りかけていくと…

 

 

「気持ちいい!」

「つめたい…」

「くすぐったい♪」

 

笑顔とともに、色んな言葉が子ども達の口から自然にこぼれだしました。

 

 

そして早速サラサラ君とツブツブ君に砂を分ける遊びが始まりました。みんな夢中です。サラサラ君とツブツブ君の違いもよく把握し、確実に分類作業が進んでいきます。

 

 

大きなふるいを左右に振って、音を楽しんだりもできちゃいます。

 

 

さて、みんなでふるって集めたサラサラ君ですが、

 

 

おやおや?

 

 

ほほう、

 

 

お〜、いいですね!

 

 

 

 

 

あちこちで、みんな夢中です。

 

 

先生との会話も弾みます。

 

 

自分の砂絵を嬉しそうにずーっと眺め続けたりもしています。

 

これは「道路」だそうです。彼は今この砂の道に車を走らせて気持ちよくドライブをしているのかもしれません。

 

 

たくさんの素敵な砂絵ができました。

 

 

その後も、竹筒に砂を流したり

 

 

 

テーブルの滑り台に砂を流して模様を楽しんだり、

 

 

音を楽しんだりしました。この封筒の中にはツブツブ君が入っており、シャッシャと振るとマラカスのようなとても良い音がします。感触だけでなく音も楽しめる砂の魅力です。

 

 

 

この日の3歳は、子ども達の一番身近な遊び相手である砂を分類しその魅力を存分に味わいながら過ごしました。いつも何気なくやっていることばかりなのですが、それを意識的に遊びとして構成して楽しんでみることで、また新たな気づきや発見があって砂の魅力にグイグイ引き込まれます。ここからまた子ども達の感覚が深まり、遊びの世界が豊かに広がっていくことでしょう。ケロちゃんはやっぱり、天才です。(^^)

 

ルール作り

[平成29年11月25日]

 

先日乗り物を新調して以降、ストライダーをはじめとする乗り物のブームが続いています。特に乗り物に乗って築山を勢い良く駆け降りる遊びが流行っていて、子供達は毎日のように山で遊んでいます。ちょっと驚いたのは、年長や年中に混じって年少(3歳)の子もかなり上手に山を駆け降りていることです。なかなかすごい。でも、やはり危なく感じる場面があります。

 

例えば、3歳が少し慎重に山をかけ降りている時に4歳が向かい側から勢いよく駆け上ってきて正面衝突しそうになったり、誰かが山を降りているところへ横道から急に飛び出してぶつかったり、前の子が出た後に間隔を空けずにすぐ飛び出して後ろから衝突して転んだり…。白線を引いて一方通行に規制すればみんなそれに従いますし、大人がそばでいちいち声掛けをすればちゃんと気をつけて遊ぶことができますが、白線や規制がなく大人の声がけもないとすぐに秩序が乱れてしまいます。それは、子供達の中にまだ主体的なルールの感覚がないからです。

 

そこで職員会議で少し話し合いました。担任達の話から分かったことは、実は3歳が山を降りるのは今日が初めてくらいで担任も驚いているということ、少人数なら大丈夫でも大人数になると勢いが増して色々抑制が効かなくなって危ないと感じていること、4歳でも最近「ストライダー鬼ごっこ」という新しい遊びが生まれたり、ストライダーをわざとぶつけ合うような乱暴な遊びが増えたので、危険行為はその都度注意しているということなどでした。

 

 

 

これまでかなり自由に遊ばせてきました。それは子供達の遊び方をよく観察するためでした。そして今、どんなルールを作っていけば良いのかがだんだん見えてきたように思います。そろそろ統一ルール、意識作りが必要かも知れません。

 

 

 

変に規制しすぎると遊びがつまらなくなってしまいますので、ある程度ゆるやかで且つ適切なルールを定め、子供達が主体的にそのルールを守りながら、豊かな発想や冒険心を失わずに楽しめる状況にもっていきたいなと考えています。

 

林のかくれんぼ

[平成29年11月24日]

22日、年長の林遊び「林のかくれんぼ大会」をしました。

 

さて問題。この画像の中に子供が何人いるでしょうか?!

 

 

こんなところにも隠れています。

 

 

朝、部屋を覗くと服装がみんな黒っぽい。迷彩柄の服で登園してきた子もいました。親子で考えてくれたのでしょう。子供達も、今までのかくれんぼ遊びの積み重ねから、自然の中でどんな色が目立ちにくいのかをしっかり認識しています。

 

 

こんな衣装や

 

 

こんなお面まで!

 

 

林のサークルに集まってみると帽子の緑がちょっと目立ちます。でも、これは緑で葉っぱと同じだからいい、という子供達の判断のようです。その感覚が、また子供らしくてかわいいところでもあります。

 

 

配色が素敵。

 

 

林の色にかなり同化しています。

 

 

手ぶれで残念ですが、近くにいても気づかないくらい同化しちゃってます!

 

 

鬼は30秒数えて…。

 

 

落ち葉の中にだって隠れることができます。

 

 

という感じで何回もかくれんぼをして遊びました!

 

私も隠れて、最後まで見つからずに勝ちました。そうしたら、男の子が私に向かって笑顔で一言。「園長先生、ナイス!」

 

最初の問題の答えは「3人」です。(^^)

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

溜まった落ち葉が、こんなに綺麗な色をしているのです。

 

 

ひとしきり遊んだ後は

 

 

落ち葉を集めて帰ります。

 

 

午後は園庭で焼き芋大会。

 

 

焼けました。

 

 

焚き火を囲んで1日の活動の振り返りをしていると、

 

 

なぜか3歳児(青帽子)も一緒にサークルに座って話を聞き、拍手をしたりしています。笑)この自由でほのぼのとした空気が良い感じ。さらに左隅のストライダーの子は4歳。これまたじっとそばで活動を眺めています。こうやって彼らも色んなことを感じたり学んだりしているのでしょう。

 

ちなみに関係ない話ですが、うちは昼寝に関して全園児個別対応となっており、幼児クラスでは午後の時間に起きて遊んでいる子が結構います。これは、以前大学の教授や他園の園長達と昼寝の研究会に参加して勉強してきた私達の結論です。子供によっては3歳頃から昼寝が必要なくなってきます。昼寝をせずに1日をしっかり過ごせるようになった子に無理やり昼寝をさせると、生活リズムが乱れます。また強制的な昼寝は脳の発達や健康にもあまり良くないようです。なので家庭と相談し、昼寝の必要がなくなった子は昼寝をやめているのです。午後の年長児の活動に3・4歳の子がなんとなく自由に参加しているのには、こういう背景があるのです。

 

 

 

穏やかな楽しい1日でした。落ち葉が積もる林や境内で思いっきりかくれんぼを楽しみ、焚き火を囲んで焼き芋を食べながら雑談する。そんな子供達の様子を見ていたら、なんだか昔の時代にタイムスリップしたような気分になりました。素朴だけどとても豊かな時間でした。こういうことって今の時代やりたくてもなかなかできません。妙福寺の子供達は、幸せです。

 

秋の色探しから始まった今回の年長の活動。落ち葉の色を楽しみ、形や感触を楽しみ、そこから制作が始まり、最後はそれらをまとってかくれんぼをするという形に発展していきました。子供達は感性を存分に働かせ、また体を目一杯使って隠れたり鬼になったり。そして最後は落ち葉で美味しい焼き芋を焼いて食べました。これがまた、次の遊びへと自然につながっていくことでしょう。

 

秋が深まった11月の、心も体も温まる林遊びでした。

 

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