保育園日記

泥んこ(本編その2)

[平成27年5月21日]

さて、ようやく本編に戻ります。

 

IMGP5049

先月のアトリエ活動の作品を、泥を塗って遊べるように設置してみました。自分たちで描いた絵に上から泥を塗っちゃうというのが新鮮で楽しいです。塗りたくった泥をコテでスーッと削ると、もとの絵の具の色が線になって浮かび上がってきます。「わあ、絵の具の色が出てきた!きれい!」と、素敵なことに気づいたこの子はしばらくこれに熱中していました。

 

IMGP5123

IMGP5067

IMGP5075

IMGP5072

キッチンではシェフが腕を振るい、ハンバーグシチューのでき上がり!

 

IMGP5085

IMGP5046

こちらは担任の提案で作ってみた「工事現場」。上の写真はなんだかカッコいいジオラマのようです。泥をセメントに見立てて、こんな風にコテで塗り付けていきます。ダンボールの壁がツルツルしていて泥が乗りにくかったので、途中で木の皮を貼り付けてみたり泥に草を混ぜて固まりやすくしてみたりと色々試行錯誤しました。どんどん発展して、これからもっともっと楽しくなりそうな遊びです。

 

IMGP5055

 

泥んこ遊びは不思議です。子ども達はみんな夢中になります。土をこねながら、脳ミソはグルグル回転しているはずです。五感を働かせ、手で泥を味わい、黙々と土をいじります。

でも、中には時々泥遊びを嫌がる子がいます。多くの場合大人の影響でしょう。「何やってるの!汚れちゃうでしょ!」「濡れたらどうするの!」そんな風に子どもが注意されている場面を想像できます。でも子どもって手が汚れたり服が濡れたりしても別に困らないんです。そんなことよりも興味や関心、好奇心が優先されるのです。だから泥でもなんでもベタベタ触るし、水たまりをバシャバシャやるし。汚れて濡れて色んなことを感じながら成長します。興味の赴くままに自由に動き回り、気づき、発見し、驚き、感動し、熱中し、時には失敗し、そして学ぶのです。その繰り返しの中で心も体も満たされ豊かにたくましくなっていくのです。それが子どもにはすごく大事。だから、なるべく止めないで欲しいな、と思います。だから着替えもたくさん用意しておくといいですね。毎日の洗濯、クタクタボロボロの洋服、これは豊かな「教育」の証だと思って欲しいと思います。

実は今回も「絶対にやらない」と宣言する子が数名いたようです。そんな子が、皆の遊びを見ているうちにだんだんと引き込まれるように土を触り始め、最後は満足そうな笑顔で泥んこまみれになっていました。今回の活動でとても嬉しかったことの一つです。

 

これからも保育園では泥んこ遊びをたくさんしていきたいと思います。

このページのトップへ