妙高(3)
[平成27年8月24日]
さて、研修最終日。
「自然物を使って壁面を飾ろう。」
前日に森の中でスケッチした絵を子どもたちの絵に見立て、その絵を引き立たせるような飾り方を考えます。
窓の向こうに見える森を借景にして装飾したり。
それぞれのグループが製作の意図を発表し、感想を述べあいます。
子供たちと一緒に作った製作物を飾ったり、森の多様性を表現してみたり、ちょっと大人な空間を演出してみたりと、各グループとも個性的で素敵な壁面装飾を展開。
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3日間の充実した研修。たくさんの学びがありました。
初日の研修で「いい匂いのものを探そう」というテーマが出された時、私は近くに生えている草を片っ端からちぎっては嗅ぎ、ちぎっては嗅ぎしました。そうするうちに、それぞれの葉っぱの色や形、厚さや硬さなどの手触り、好きな匂い嫌いな匂いなどを無意識に選別し、嗅覚を研ぎ澄ませて集中している自分に気づきました。「あぁ、子供ってこうやって色んなことを学ぶんだなぁ。」と改めて深く感動しました。
そこら辺に何気なくあってどれも同じように見える草花が、それぞれみんな違った特徴を持っています。視覚だけでなく触覚や嗅覚、時には味覚を使って自然と触れ合う時、そのことに改めて気付き、新鮮な驚きや感動に包まれます。脳ミソがグルグルと回転するのです。
自然は多様で何一つ同じものがありません。だから飽きることがない。そして、これでもかというほどたくさんの量が準備されています。まさに最高の教材が子供達の身の回りに溢れているのです。
保育者の小さな投げかけが子供達の感性を磨きます。五感を使った驚きや発見、感動、失敗などが多ければ多いほど、子供たちの脳の中にはたくさんの回路が作られていき、幼少期にできたその回路がやがて網の目のように繋がって、考える力、感じる力、発想する力などに変わっていきます。
子供と自然をつなぐ保育者の働きかけがどれほど大切なものか、この研修を通じて改めて感じることができました。
保育って本当に素晴らしい仕事です!