洪水対策
[平成28年12月21日]
今日は月に一度の避難訓練でした。内容は洪水。水害訓練です。
私がまだ小さかった頃(今から30年以上前…、わお。)、大雨で白子川が氾濫し近隣の住宅地に水が溢れてくることが時々ありました。あの深い白子川が満水になるんです。中学の頃だったか、満水になった白子川の濁流を横目に見ながら、河川敷を歩いて学校に行ったようなこともありました。子供の頃は何も思いませんでしが、大人になって今考えると結構怖いです。
いつ頃からか、そういうことはすっかり無くなりました。でも最近はゲリラ豪雨などで信じられないほどの土砂降りがよくあります。なので実際洪水になったらどうしよう、やってみないと分からないよ!ということで、やってみることにしました。想定は、白子川が大雨で氾濫し園庭の方まで水が流れ込んできているという状況です。このような水害訓練は今回が初めての取り組みになりました。
上の写真は、年長さんが土砂降りの中でブルーシートをかぶって避難を始めたところです。前から見ると実は笑顔。ちょっと楽しそうにしてます。(^^)
園庭で遊んでいた1・2歳は北門から避難します。
水は川の方から上がってくるはずです。とりえず少しでも高いところへ逃げるということで、お寺の境内へ避難です。
その後、雨をしのぐためにお寺の玄関に避難しました。こう見るとやっぱり広い。園児134名+大人をほぼ全員収容できました。実際の洪水の時は、ここから座敷か本堂に上がってしばらく様子を見るということになるでしょう。それでも洪水が治まらないようなら、さらに高い場所である林の方へ逃げることになります。
今回の訓練で、土砂降りの際の行動の仕方、またこの周辺の土地の高低や水の流れなどに意識を持つことができました。これからも時々実施して対応策を考えていきたいと思います。
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ちなみに避難場所となった妙福寺の玄関(庫裏)は元禄14年(1701)上棟の歴史的建造物です。昭和40年代に一度解体し修復しました。もともとは茅葺き屋根ですが、現在は銅葺きです。築300年。都内でも有数の古さです。「唐傘づくり」と呼ばれるこの天井が珍しいらしく、見学に来る人が結構います。
ついでに昔のタクシーの話もしました。
「これは昔のタクシーです。」
私が言うと、みんなが驚きの声を上げました。
「えー!」
そして乗り方を説明すると、子供達の中から「カゴ!」とか「江戸時代」とかいう声が上がりました。そうです、よく知っていましたね。こちらの籠は、江戸時代に京都の村雲御所瑞龍寺というお寺からご褒美で妙福寺が貰ったもので、現在練馬区の文化財になってます。瑞龍寺は尼寺でしたので、この籠は女籠(めかご)だそうで、大きさが少し小振りらしいです。こちらも修復済みで、今でも実際に乗れる状態になっています。
避難後の帰り道、道端のナンテンの実を夢中でゲット。
男の子が収穫した実を見せてくれました。
「えっ!この黄色い実は何?!」
私が驚いて興奮しながら尋ねると、男の子は冷静に答えました。
「これはBB弾。」
あ、ですよね…。最近老眼が進んできて物がよく見えないんです…。
と、色々収穫の多い避難訓練でした。
今日は冬至です。柚子湯に入って温まりましょう。お寺は冬至の「星祭り」という行事があり、結構忙しい1日でした。冬至と星祭のことは昨年の記事に少し書きました。よければご覧ください。